2005 Fiscal Year Annual Research Report
イネにおけるジベレリンシグナル伝達制御因子の生化学・分子遺伝学的探索と応用研究
Project/Area Number |
05J07569
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
辻 寛之 名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | イネ / ジベレリン |
Research Abstract |
ジベレリン(GA)のシグナル伝達は、GRASファミリータンパク質に属するDELLAタンパク質の抑制活性を脱抑制することにより引き起こされる。イネにおいては、SLR1と名付けられたDELLAタンパク質がGA応答の抑制因子として機能しており、GAシグナルがSLR1へ伝達されると、SLR1はSCF^<GID2>複合体によって認識され、ポリユビキチン化を経て26Sプロテアソームによって分解される。しかし、SLR1に伝達されるGAシグナルの分子機構は不明であった。 2005年、当研究室の上口(田中)らによって、GA受容体GID1が単離、同定された。GID1はリパーセ様の構造を有する可溶性の受容体であり、生物活性を有するGAに対して特異的に結合した後、SLR1と直接結合することが明らかにされた。このことから、GID1がGA依存的にSLR1と結合した結果、SLR1の分子性状が変化し、GID2がSLR1を認識、結合可能となるという仮説が考えられる。本発表では、この仮説を検証するために、SLR1、GID1およびGID2の相互作用について種々の生化学的手法によって検討した結果を報告する。3者の相互作用をyeast three-hybrid法を用いて解析したところ、SLR1単独ではGAの有無に関わらずGID2と結合できないが、GID1の存在下ではSLR1はGA依存的にGID2と結合することが分かった。
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