2006 Fiscal Year Annual Research Report
植物細胞質型チオレドキシン標的膜タンパク質の検索と調節機構の解明
Project/Area Number |
05J07570
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中西 華代 名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | チオレドキシン / レドックス制御 / プロテオミクス / 膜タンパク質 / 植物 / 信号伝達分子 |
Research Abstract |
生体内で還元調節を仲介する分子の一つであるチオレドキシンは、分子量1万2千の小さなタンパク質で、他の酵素のジスルフィド結合を還元することで活性を制御する。これまでに、チオレドキシン変異体の固定化担体を用いたスクリーニング法を、高等植物の葉緑体や細胞質タンパク質に適用することで、チオレドキシンにより調節される分子が次々と明らかにされている。 本研究では、膜輸送体やレセプターといった細胞機能に重要な分子を含む細胞膜画分に着目し、チオレドキシンにより調節を受ける膜タンパク質分子を探索する。そして、得られた分子のレドックス制御機構を生化学的に解析することで、チオレドキシンによる活性制御に共通の仕組みを見出すとともに、その生理的役割を明らかにすることを目的としている。 本年度は、シロイヌナズナ培養細胞から調製した細胞膜画分をカオトロピックイオン洗浄後、界面活性剤で可溶化し、チオレドキシン変異体固定化担体カラムに供与してアフィニティークロマトグラフィーを行った。捕捉されたチオレドキシン標的分子の候補については、MALDI-TOF/TOF MSを用いた質量分析で分子種の同定を行った。その結果、細胞内信号伝達に関わる生理機能が重要な膜分子が、新たにチオレドキシン標的分子の候補に加えることができた。現在、これらの分子の一つ一つのリコンビナントタンパク質を作製・精製し、チオレドキシンによるレドックス制御機構を解析している。
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Research Products
(1 results)