2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J07611
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
木野 勝 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 干渉計 / CGH / 研削加工 |
Research Abstract |
開発するCGH干渉計の測定対象となる岡山新技術望遠鏡の主鏡が当初計画の3mから3.78mに大型化したことから、これに合わせて干渉計の設計を最適化した。また後述の鏡面研削試験の結果、空間周波数の高い鏡面誤差が測定に影響を与えることが判明したためCGH干渉計の空間分解能が□1mmまで向上するよう光学系の配置を見直した。光軸方向の目標測定精度30nmに変更は無い。これらの変更を含めた干渉計本体、及び超精密研削盤上に設置するための測定塔の設計は終了している。CGHパターンを生成するソフトウェアは軸外しを含む任意の二次曲面鏡に対応したものを完成させた。測定対象となる主鏡サイズ・形状の決定が遅れたためがあったためCGHの製作はまだ行っていない。 干渉計の設計と平行して、干渉計と超精密研削盤を組み合わせた鏡面創成の有用性を確認するために(株)ナガセインテグレックス・山形県工業技術センターの協力を得て超精密研削盤上に既存のフィゾー干渉計を搭載してφ100〜300mm球面鏡の試作、及び鏡面形状測定結果をフィードバックしての補正加工の試験を行った。その結果研削加工特有の高周波な鏡面誤差により大きな測定エラー(場合によっては測定できない領域)が発生した。加工条件の改善より面粗さを抑えることに加え、研削加工後に鏡面を均す研磨加工を行うことも検討している。また曲率半径1000mm(実機の1/10)ではあるが、研削盤上における振動・空気揺らぎが干渉測定に悪影響を与えないことを確認した。有効な干渉測定ができた領域のみ補正加工を行ったところ2μm程度あった形状誤差を0.2μm以下まで抑えることができた。
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