2005 Fiscal Year Annual Research Report
Y6添加ファイバを用いた1〜2μm超広帯域波長可変超短パルスファイバレーザの開発
Project/Area Number |
05J07638
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高柳 順 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 超短パルス / ファイバレーザ / 光ファイバ / 光ソリトン / スーパーコンティニューム / パルス圧縮 / イッテルビウム添加ファイバ / 全光ファイバシステム |
Research Abstract |
1.超短パルスファイバレーザと高非線形ファイバを用いた広帯域連続スペクトル光の生成 受動モード同期エルビウム(Er)添加ファイバレーザと光ファイバを用いて生成した高強度ラマンソリトンパルスを励起光として用い、さらに広帯域に渡り小さな正常分散特性を持つ高非線形ファイバを用いることで、全光ファイバシステムによる高品質な広帯域連続スペクトル光(スーパーコンティニューム光:SC光)の生成を行った。生成されたSC光の光スペクトルは、半値幅580nmと広帯域であり、また波長幅500nmに渡って±1dBの非常に優れた平坦性を有していた。また雑音・コヒーレンス特性を測定したところ、優れた特性を確認することができた。 続いて、生成したSC光の位相を揃えることで、極短パルスの生成を行った。本研究では、逆分散ファイバとシングルモードファイバを組み合わせることで、3次の高次分散補償を行った。これにより、パルス幅22fsのペデスタルフリーな極短パルスの生成に成功した。 2.高強度受動モード同期Yb添加ファイバレーザの開発 イッテルビウム(Yb)添加ファイバを用いた受動モード同期超短パルスファイバレーザを構築した。レーザはリング型の共振器構造を持ち、光ファイバ中で生じる非線形偏波回転によりモード同期をかけた。共振器全体の分散は、回折格子対の間隔を調整することで最適化を行った。共振器全体の分散をわずかに正常分散に設定しストレッチパルス動作をさせることで、140mWの高強度な超短パルス出力に成功した。続いて、フォトニックバンドギャップファイバを用いた非線形効果を伴わない分散補償を行うことで、パルス幅を66fsまで短パルス化することができた。このように、ピーク強度20kWの1μm帯高強度超短パルスの生成に成功した。
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Research Products
(3 results)