2007 Fiscal Year Annual Research Report
破骨細胞分化因子シグナル伝達経路におけるTAK1・MAPKKKの機能同定
Project/Area Number |
05J07841
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
上村 規行 Nagoya University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 細胞内シグナル伝達 / 破骨細胞 / 骨恒常性 / 細胞分化 |
Research Abstract |
破骨細胞分化因子(RANKL)は、破骨細胞の分化と活性化に必須の因子である。RANKLは細胞表面のレセプター(RANK)に結合し、転写因子NF-κBの活性化、c-Fosの発現誘導・活性化を介して破骨細胞分化に働く。しかし、レセプターからこれらの活性化に至るまでのシグナル伝達の機構は十分解明されていない。これまでの研究の結果、TAK1がRANKL刺激によって活性化されること、優勢変異型TAK1がRANKLシグナルによるNF-κBの活性化を阻害することが明らかになっていた。このことは、TAKIがRANKLシグナルにおいて中心的働きをしている可能性を強く示唆する。そこで、本研究では、TAK1が破骨細胞分化で果たす役割を明らかにすることを目的とした。 TAK1およびそのアダプタータンパク質であるTAB2が破骨細胞分化に必須であるか検討するため、野生型およびTAK1ノックアウト、TAB2ノックアウト破骨細胞前駆細胞を単離し、TAK1およびTAB2が破骨細胞分化において果たす役割の同定を試みた。前年度までに、TAK1、TAB2がともにRANKL刺激依存的なERKの活性化に必須の働きをすること枝、RANKL刺激依存的なc-Fosの発現誘導および破骨細胞分化に必須の働きをすることが明らかになった。 本年度の研究では、アダプター分子TAB2がRANKL刺激依存的なERK活性化に必須の働きをする仕組みについて検討した。その結果、RANKL刺激依存的にTAK1-MEK-ERKが複合体を形成すること、さらにTAB2がこの複合体形成に必須の働きをすることを見出した。 以上の結果は、TAK1およびTAB2が破骨細胞分化および骨の恒常性維持に極めて重要な役割を果たしていることを示している。
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Research Products
(4 results)