2005 Fiscal Year Annual Research Report
斉国・魯国の成立過程の研究 -殷周時代の中国山東半島に対する考古学的考察-
Project/Area Number |
05J07903
|
Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
黄川田 修 国学院大学, 文学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | 考古 / 遺跡 / 中央研究院 / 山東大学東方考古研究中心 / 岳石文化 / 斉国 / 青銅器 / 土器 |
Research Abstract |
本年度は、二つの方向に対して研究活動を行った。第1は、大陸および台湾における資料調査・遺跡踏査、第2はこれまでの研究成果を再整理し、山東半島およびその周囲における考古学編年の枠組みを具体的に構築する仕事である。 第1の活動として、7月に行った台湾台北市の中央研究院歴史語言研究所、歴史博物館等において中国の華北各地で出土した初期王朝時代(前2,000年頃〜771年)の青銅器・玉器・土器の調査を行った。11月には上海市・山東省・天津市において上記の時代の青銅器・玉器・土器の調査、および同時代の山東省の遺跡の踏査を行った。これらの調査により、初期王朝時代の黄河流域および山東半島の遺物・遺跡について多くの考古學的な情報を得た。特に中央研究院および山東大学東方考古研究中心における青銅器調査では多くの知見を得た。これらの成果については、現在執筆中の博士学位論文の中で数多く引用している。 第2の活動として、中国の友人たちの助力を得ながら、これまで発表した幾つかの文章を整理し、華文に翻訳しながら改訂を進める形で、研究書の執筆を進めた。現在までのところ、全7篇のうち第1篇がほぼ完成した。また第3篇の第一章に相当する箇所を「探討岳石文化分期-二里頭文化期至商代的山東半島及其周圍之考古文化-」(中国語)と題して中国の山東大学の学術雑誌『東方考古』上で発表するために投稿し、第5篇の第二章に相当する部分を「斉国始封地考」(中国語)として河北省文物考古研究所の学術雑誌、『文物春秋』上で発表した。(なお、上述の『東方考古』は既に北京で発行されたと聞くが、黄川田は未だ原物を入手していない。)
|
Research Products
(1 results)