2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J08019
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
武藤 秀太郎 慶應義塾大学, 経済学研究科, 特別研究員(PD)
|
Keywords | アジア / 黎明会 / 吉野作造 / 福田徳三 / 森有礼 |
Research Abstract |
本年度は、昨年10月に香港中文大学で開催された国際シンポジウム「グローバリゼーション、ローカリゼーションと日本研究」("Globalization, Localization, and Japanese Studies in the Asia-Pacific Region)で、「三一・五四運動と黎明会」という報告をおこなった。本報告では、昨年3月から4月にかけ韓国と中国で立て続けに起きた反日デモを念頭に置きつつ、1919年に韓中で起きた3.1、5.4運動という反日運動をとりあげ、主に当時の日本におけるマスコミの反応との対比から、黎明会という啓蒙団体の言動を分析した。その成果は来年度、研究論文として公表する予定である。 また、同月には、国際日本文化研究センター共同研究会「戦間期日本の社会集団の相互関係とネットワークについて」で、「戦間期の知識人集団」という報告をおこなった。本報告では、両大戦間に活動した知識人集団として黎明会をとりあげ、その中心人物として活躍した吉野作造と福田徳三の思想を、主に朝鮮・中国との関連に注目して分析した。この成果もまた来年度、論文の形で発表する予定である。 さらに、その翌月の11月には、国際日本文化研究センター共同研究会「「文明交流圏」としての「海洋アジア」」で、「日本における社会科学の受容と土着化」という報告をおこなった。本報告では、主に森有礼の思想をとりあげ、彼の英語公用化論と商業論との関連について分析した。
|