2005 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマエッチングにおけるチャージング機構解明とチャージングフリープラズマの計測
Project/Area Number |
05J08098
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
大森 健史 慶應義塾大学, 理工学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | チャージングダメージ / ダブルレイヤ / プラズマエッチング / CT計測 |
Research Abstract |
1.チャージングの解消結果が得られた条件下にて、ドライブパルス1周期内のチャージング電圧の時間変化を計測した。チャージング電圧は正イオンフラックスとダブルレイヤ構造による加速負電荷のウエハ入射時に減少し、ドライブOFF直後に拡散分布をもって入射する電子フラックスによって増加することを明らかにした。 2.東北大学と宮城沖電気との共同研究として、高アスペクトパターン(AR=10)のホール酸化膜チップを製作し、基本的な結果を得た。Arプラズマ中でアスペクト比10のチップを用いた場合は、飽和領域で55Vを超える高いチャージング電圧となることがわかった。チャージング電圧の時間平均計測において、計測時間の短縮と垂直分解能の向上のため高速A/Dボードを導入し、計測プログラムを改良した。 3.プラズマ構造診断システムの改良を行い、電極間隔全域での2次元時間分解計測を可能とし、基本的な計測結果として純粋Arプラズマ中での計測データを取得した。 4.酸化膜エッチングのエッチャントであるFラジカルのひとつである、Fメタステーブルの絶対値測定を行うためのチューナブルダイオードレーザを用いた吸収分光計測システムを構築し、軸方向分布を得た。 5.上記の1の内容は学位論文中への掲載し、学術論文誌(JJAP)へ投稿後公開され、国際学会(1件)、国内学会(1件)にて発表した。2については国際ワークショップ(1件)にて発表し、4に関しては国際学会(1件)と国内学会(1件)にて発表を行った。 6.発光分光計測の発展として、VHFドライブ電源、LFバイアス電源の1周期内での軸方向時間分解計測を行い、プラズマ時空間構造の詳細な結果を得た。LFバイアス1周期内でのアノード時における2次電子放出の挙動を明らかにし、国際学会(1件)と国内学会(1件)にて発表した。VHF1周期内の結果はCOE(電気・電子・情報)にて報告を行った。
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Research Products
(1 results)