2005 Fiscal Year Annual Research Report
光符号分割多元接続方式を用いた光通信ネットワークシステムの構築に関する研究
Project/Area Number |
05J08105
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
宮澤 高也 慶應義塾大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 光符号分割多元接続 / 光通信ネットワーク / 多元接続干渉 / 時間符号化 / 波長位相符号化 / マルチレート / 国際研究者交流 / アメリカ合衆国 |
Research Abstract |
近年、高速光LAN・アクセス網の構築において、ランダムアクセス性・高秘匿性を有し、システムの低コスト化が可能な光符号分割多元接続(CDMA)方式が注目されている。光CDMAでは、各ユーザが拡散符号に従ってパルスを送信することで、多元接続を実現する。一般に,符号化方式としては、時間符号化と波長位相符号化がある。しかしながら,どの符号化方式を用いた場合においても、拡散符号の相互相関特性に起因して生じる多元接続干渉(MAI)がビット誤り率(BEP)やチャネル衝突率といった諸特性を劣化させる問題がある.特に,可変符号送信機-固定符号受信機(TTFR)型のシステムでは、低コストのシステム構築及び簡易なプロトコルが可能な反面,MAIの影響を大きく受けてしまう。さらに,今後のネットワークにおけるマルチメディア化に伴い,高効率なマルチレート・マルチBEP光CDMAシステムの構築が求められる.そこでまず、時間符号化光CDMAシステムにおけるMAIの影響を緩和させるために、M値パルス強度変調とチップレベル検出を併用する方式や、TTFR型システムのための二段階時間符号化方式を提案した。理論解析の結果、提案方式は従来方式と比較して、諸特性を改善できることを示した。また、TTFR型の波長位相符号化光CDMAシステムにおけるMAIの影響を緩和するために、時間符号化を併用したシステムのためのスペクトルスライスおよびチップレベル検出法を提案し、理論解析の結果、提案方式が、時間符号化を併用しない従来方式および時間符号化を併用した従来方式と比較して、諸特性を改善できることを示した。さらに、適応オーバーラッピングパルス位置変調およびパワー制御を用いたマルチレート・マルチBEP光CDMAシステムを提案し、理論解析の結果、簡易なシステムで多種のマルチメディアサービスクラスの明確な差別化が可能であることを示した。
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Research Products
(4 results)