2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J08133
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
上田 真太郎 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | 認証 / リアルタイムストリーミング / 動画 / セキュリティ |
Research Abstract |
本研究では動画像ストリーム転送における効率的な認証方式の実現を目的としている.近年注目されているIP電話やネット会議などのリアルタイムストリーミングサービスではリアルタイム性を重視するため再送を行わないUDPが一般的に用いられる.そのためパケットロスが起こりやすくなる.そこで,パケットロスへの対応のためリアルタイムストリームの認証では1パケットごとに認証する必要がある.また,動画像では差分を用いて圧縮している方式が多いため,フレーム間に依存関係が存在し,フレームごとに重要度が異なる.しかし,既存のストリーム認証方式は動画像の構造を考慮しておらず全てのフレームを同等のものとして扱っている. そこで本研究では動画像の構造を考慮するためディジタル署名,ハッシュ,及び誤り訂正技術の1つであるIDAをうまく組み合わせる動画像のためのリアルタイムストリーム認証方式を提案した.提案方式ではフレームを格納するパケットの依存関係を考慮しパケットごとに認証情報の多重度を変えて付与する.具体的には,重要度の高いパケットに認証情報を付与し,それを元にしてIDAを用いて生成される復元情報を重要度の低いパケットに分散させて持たせる.よって重要度の高いパケットにパケットロスへの耐性を強く持たせることができる. 評価として,提案したストリーム認証方式と既存の方式について,認証率,動画再生率,オーバヘッド,送信側遅延・受信側遅延の評価項目において比較評価を行った.認証率において,平均的に提案方式は既存方式と同等であるものの,より厳しい復元条件において提案方式は既存方式より良い認証率となった.また動画再生率において提案方式は既存方式に比べ約50%向上することができた.
|
Research Products
(1 results)