2006 Fiscal Year Annual Research Report
核磁気共鳴機能分子プローブ(MRIプローブ)の創製とイメージング応用
Project/Area Number |
05J08145
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
一二三 洋希 慶應義塾大学, 大学院理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | MRI / 造影剤 |
Research Abstract |
本研究では、高いMRI用造影剤能力を有するガドリニウム錯体の側鎖に、特定の生体内ゲスト分子を認識する基質認識部位を導入することにより、そのゲスト分子が存在する環境においてのみMRIにおける造影効果が変化することを狙っている。BAPTA構造を有するカルシウムイオン用(KMR-Ca)、β-diketone構造を有するマグネシウムイオン用(KMR-Mg)、15-crown-5 ether構造を有するカリウムイオン用(KMR-K)、boronic acid構造を有するグルコース用(KMR-Glu)の新規MRI用造影剤(以下、MRIプローブ)の設計・合成に成功した。MRI造影剤として有効であるかを示す縦緩和時間短縮能R1評価を行なったところ、既存のMRI造影剤と同等の縦緩和時間短縮能R1を持つことを確認した。次に、作成したMRIプローブ溶液中にゲスト分子を添加したところ、目的とするゲスト分子が溶液中に存在するときのみに選択的に縦緩和時間が変化することを観測した。この溶液をMRI撮像したところ、縦緩和時間変化に対応するコントラストのあるMRI画像を得ることができた。これより、作成したMRIプローブは、目的とするゲスト分子濃度に対して選択的にMRI画像にコントラストを生み出すことができる新規MRIプローブであることを確認した。 また、癌へ特異的に集積する有機・無機ハイブリッド型のMRI造影剤を開発した。本造影剤は、リン酸ガドリニウム粒子がデキストランにより被覆されている構造をとっており、高い生体適応性を持つと共に、その粒子サイズをコントロールすることによって、癌部位へ特異的に集積していくことがin vivo試験において確認された。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] MPAI (mass probes aides ionization) method for total analysis of biomolecules by mass spectrometry2007
Author(s)
Honda, Aki, Hayashi, Shinichiro, Hifumi, Hiroki, Honma, Yuya, Tanji, Noriyuki, Iwasawa, Naoko, Suzuki, Yoshio, Suzuki, Koji
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Journal Title
Analytical Sciences 23・1
Pages: 11-15
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[Patent(Industrial Property Rights)] Preparation of gadolinium complex compound as MRI probe2006
Inventor(s)
Suzuki, Koji, Hifumi, Hiroki, Tanimoto, Akihiro, Makino, Megumi
Industrial Property Rights Holder
Suzuki, Koji, Hifumi, Hiroki, Tanimoto, Akihiro, Makino, Megumi
Industrial Property Number
PCT Int.APPl.WO 2006095771
Filing Date
2006-03-08
Acquisition Date
2006-09-14