2007 Fiscal Year Annual Research Report
新規デンドリマーを利用したヘテロ金属精密クラスターの創製
Project/Area Number |
05J08146
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
高梨 健作 Keio University, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | デンドリマー / クラスター / 精密金属集積 / 金 / フェニルアゾメチン / 酸化触媒 |
Research Abstract |
フェニルアゾメチンデンドリマー(DPA)は分子内電子勾配を有するため金属と段階的に錯形成する特性が明らかとなっており金属の位置と個数を精密に制御して導入できる。本研究ではこの精密金属集積能を元に精密クラスターの創製と機能化の検討を行った。 まず、材料となるDPAの合成法においてダイバージェント法によるDPAの合成を確立した。高速・簡便なアゾメチン骨格の構築が可能となり、従来困難であった末端に置換基を有するDPAの合成も可能とした。 一方、DPAを利用したクラスター作製については当初異種金属クラスターを検討していたが金属クラスター作製時の安定性や相性の問題から最終的に単一系に絞り金クラスターについて精密合成と機能化の検討を行った。まず、DPAモデル物質と塩化金の錯形成についてX線構造解析による検討を行い錯体構造を決定した。また、これまでに紫外光照射によりDPA内に集積した塩化金を還元しクラスター化できる事を明らかとしたが、生成クラスターのサイズについてTEMにより観察を行い、導入金属数によりクラスターサイズを制御できる事を明らかとした。さらに、本クラスター作製手法を拡張し、担体上での金クラスター触媒の作製とアルコール酸化触媒能の評価を行った。本方法で作製したカーボン担持触媒は従来と比べ高い触媒能を有する事、クラスターサイズによって触媒能に違いが有る事を明らかとした。
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Research Products
(7 results)