2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J08147
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鈴木 大介 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 高分子微粒子 / 異形粒子 / N-イソプロピルアクリルアミド / 金属ナノ粒子 / 複合微粒子 / コロイド科学 / 界面科学 / 高分子科学 |
Research Abstract |
1,光学材料へ向けた新規複合微粒子の作製 精密に構造を設計したサブミクロンサイズの温度応答性ゲル微粒子に対し、その構造を反映して金属ナノ粒子をゲル微粒子内に自在に配置させることが可能となった。このことから、(1)温度(またはpHなどの外部環境)によって可逆的に色調変化を示す新規複合微粒子の創製(Langmuir, Volume 21, Number 18, Pages 8175-8179(2005))(2)一粒の粒子内に金属/誘電体の階層構造を有する新規複合粒子の創製(Langmuir, Volume 21, Number 25, Pages 12016-12024(2005))を発表するに至った。 (1)の論文の内容は、温度変化によって体積相転移を示すマイクロゲル粒子内に10nm程度の金ナノ粒子を均一に分布・固定し、体積変化前後での金ナノ粒子間の相互作用を変化させることによって赤⇔紫色の強い色調変化を可逆的に示す複合粒子を得た。またこの金ナノ粒子をさらに精密に設計し、銀のナノシェルを形成させることにより、色調変化を多色化することにも成功した。 (2)の論文では、安価な手法である、微粒子の3次元構造体の形成によるフルバンドギャップを示すフォトニック結晶を目指した複合粒子の作製方法の開発を発表した。本手法において、粒子内に階層構造を形成する際には、金属層が表面にむき出しになることがなく、常に安定性を保った点で既存の方法を凌駕することができた。 また、上記した内容に関し、国際会議で3件、国内会議で3件の発表を行った。特にGelsympo2005では、Poster賞を受賞した。 2,異形微粒子について 表示材料への応用に向けて、一粒の粒子に合い異なる2つの表面を有するヤヌス型粒子の作製についての研究をまとめた。特に半球上を覆う金属ナノ粒子のサイズや構造を制御することにより粒子の発色を多色化することに成功した。
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