2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J08147
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鈴木 大介 慶應義塾大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 機能性高分子微粒子 / 複合微粒子 / N-イソプロピルアクリルアミド / 金属ナノ粒子 / コロイド / 界面 / 高分子科学 / コロイド結晶 |
Research Abstract |
前年度までの研究成果である、外部環境に応答するナノサイズのゲル微粒子中の任意の場所に無機ナノ粒子を複合化する手法を用い、ゲル粒子内部の無機ナノ粒子の空間的配置を制御することで複合体おのおのの性質の単なる加算ではない付加価値の高い性質を発現されることが見出されてきた(例えばD.Suzuki and H.Kawaguchi, Langmuir, Volume 22, Number 8, Pages 3818-3822 (2006)。このように、その内部構造が制御された複合ゲル粒子はこれまでの研究成果のような「個別」の分散状態を機能発現の場とすることも可能であるが、その場をそれらの「会合体」とすることで、ゲル粒子の高次元構造体ゆえの特性を組み込むことが出来ると考えられた。実際に、刺激応答性高分子(ポリN-イソプロピルアクリルアミド)からなるコアシェルタイプのゲル粒子内に、Auナノ粒子を分散安定に固定した複合ゲル粒子を作製し、ゲルが有する温度に応答した体積相転移現象を利用することで、それらの3次元コロイド結晶を構築することに成功した。一般的に、複合化にともない微粒子の粒子径分布は広くなるが、本研究で開発した複合手法では、複合化後にもコロイド結晶を発現するほど粒子径分布の狭い複合ゲル粒子を得られることが確かめられた。以上の知見から、環境に応答して構造色を制御する新規表示材料の実現が期待される。
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