2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J08151
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
寺川 光洋 Keio University, 理工学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 組織工学 / ドラッグデリバリー / レーザー / レーザー誘起応力波 / 増殖因子 / 遺伝子導入 / ナノ秒パルスレーザー / 組織損傷 |
Research Abstract |
本研究は、レーザー誘起音響波(Laser-induced stress waves, LISW)による遺伝子導入技術の確立を目的としている.治療効果が期待される遺伝子として肝細胞増殖因子(Hepatocyte Growth Factor, HGF)発現遺伝子ベクターをラット自家皮膚移植モデルに導入し,LISWを用いてHGF発現プラスミドベクターを導入した移植片では,多くのCD31陽性細胞が得らることを明らかにした。また,この結果の再現性も確認した.この成果は,レーザー誘起音響波を用いた初めての治療用遺伝子の導入およびその効果の実証であり,本方法を用いた遺伝子治療への大きな一歩であると考えられる. さらに,本方法の安全性を検討するため,LISWを適用したラット皮膚を対象に,組織学的評価を目的とした(1)HE(hematoxylin and eosin)染色による評価,炎症評価を目的とした(2)抗CD68抗体を用いた染色による検討,アポトーシス細胞の識別を目的とした(3)TUNEL(terminal deoxynucleotidyl transferase biotin-dUTP nick end labeling)染色による評価,細胞膜および細胞小器官に与える影響の評価を目的とした(4)透過型電子顕微鏡を用いた観察を行った.その結果,遺伝子導入に用いたレーザー照射条件では,損傷はみられなかった。この結果は本方法の安全性を示すものと考えられる.
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Research Products
(6 results)