2005 Fiscal Year Annual Research Report
環境・生体試料分析のための次世代超高感度プラズマ質量分析装置の開発
Project/Area Number |
05J08287
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮原 秀一 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 特別研究員
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Keywords | 微量元素分析 / 誘導結合プラズマ / 原子発光分析 / 質量分析 / ヘリウムICP / マイクロホロカソード放電 / プラズマイオン源 / マイクロプラズマ |
Research Abstract |
微量元素分析用の励起・イオン源として広く使用されているAr-ICPの諸問題をすべて解決する方法として、(1)イオン化エネルギーの高いヘリウムのICPを生成分析に応用する研究、および(2)約70nLのプラズマ体積をもつ大気圧マイクロホロカソードプラズマ(μ-HCP)を分析用途に用いる研究を行った。 研究(1) 分析試料溶液をプラズマに直接噴霧導入できるヘリウムICPトーチを開発した。このトーチでは従来の1/10以下の試料量でも同等の分析を行う事ができるため,多くの試料を使用できない生体試料等の分析に大変有効である。本研究の成果を「Improvement of Direct Injection Multi-Gas ICP Source for AES and MS(The Federation of Analytical Chemistry and Spectroscopy Societies)」などの国際学会で発表を行った。「学位論文:大気圧マルチガス誘導結合プラズマ源の開発と微量元素分析法への応用に関する研究」は手島記念研究賞博士論文賞を受賞した。 研究(2) μ-HCPを質量分析装置のイオン源として使用する検討を行った。微量元素分析ように特化したμ-HCPを開発し,発光分析および質量分析法を用いてハロゲン元素の超高感度分析に成功した。特に,ICP分析法ですら検出不可能なフッ素を5.7pgという超高感度で分析している。本研究の成果は、「Analytical Performance and Fundamental Properties of a New Micro Plasma Source(Winter Conforence on Plasma Spectrochemistry)」およびなどで発表を行った。また「微量元素分析用マイクロプラズマ源の開発とハロゲン元素の発光分光分析への応用」としてまとめ,分析化学会の分析化学誌に投稿中であり,すでに査読を終えている。
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Research Products
(4 results)