2006 Fiscal Year Annual Research Report
強相関酸化物のナノ磁気構造ならびに光誘起磁性に関する研究
Project/Area Number |
05J08386
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
菅谷 英生 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 磁気力顕微鏡 / 極低温 / 超高真空 / 探針作製 |
Research Abstract |
独自に開発した室温〜5Kの幅広い温度領域でのナノ磁区構造観察が可能で、かつ外部から磁場印加と光照射が可能な磁気力顕微鏡(MFM)の開発について、さらなる高分解能化、高感度化を行った。 MFMの高分解能化を考える際、プローブである磁性探針先端の極率半径の大きさの他に、装置の検出感度と試料の磁化についても検討する必要がある。そこで、試料からの漏洩磁場と磁性探針との間に働く磁気力の関係について計算した結果、試料の磁区サイズが小さくなるに連れて試料からの漏洩磁場の大きさも小さくなるため、装置の検出感度の向上が重要であることを見出した。そして、検出方式を含むカンチレバーの構造について検討した結果、検出感度が5.4x10^<-4>[N/m^2]から1.6x10^<-5>[N/m^2]へ向上させることに成功した。これにより理論上33nmの空間分解能を可能とした。 本ツールを活用し、ペロブスカイト型マンガン酸化物のナノスケールでの磁区構造観察を実現した。 また、液圧マニュピレータを用いた磁性探針作製システムを作製した。これにより、探針作製の際の歩留まりを向上させることに成功した。
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Research Products
(1 results)