2005 Fiscal Year Annual Research Report
MBE法によるGaAs上1.5μm帯InAs/GaInAsSb量子ドットレーザ
Project/Area Number |
05J08424
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
松浦 哲也 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | アンチモン / サーファクタント効果 / 量子ドット / InAs / 分子ビーム成長法 / AFN / 長波長化 / 面発光レーザ |
Research Abstract |
次世代光通信のキーデバイスとして面発光レーザ(VCSEL)が期待されている.実用的な特性の実現には,GaAs基板上における1.5μm帯の長波長帯発振が必要であり,新たな材料とその形成技術の確立が必要である.活性層にInAs量子ドットを用い,GaInAsをドットのカバー層に用いた構造は長波長帯材料の候補だが,GaAs基板に対し高歪化することによる発光効率の劣化が課題であった.一方,結晶成長表面に作用するサーファクタントにアンチモン(Sb)を用いた高歪結晶の形成が検討され,GaInAsSb量子井戸において低しきい値レーザが報告されている.そこで,本研究では『Sbを導入したGaAs基板上長波長帯材料による量子ドットレーザの実現』を目標とし,研究を遂行している. 本年度は,InAs/GaInAsSb系量子ドットの基礎的な結晶成長技術を確立し,所望の特性(波長帯域・ドット密度等)を実現するため,ドット構造や発光波長の結晶成長条件依存性を検討した.具体的には,GaAs基板上長波長帯活性層としてGaInAs系量子ドットを採用し,長波長化に伴う結晶品質の劣化を抑制するため,Sbの導入を初めて提案した. 提案した手法により作成したSb系量子ドットのAFM解析像から,QD-カバー界面やカバー層におけるSbの導入がドット密度に大きく影響しないことを示した.これらの粒子解析から歪系カバー層による高さの増大・幅の収縮・平均体積の増加が見積もられたが,カバー層へのIn添加に較べ,Sb添加の場合にはサイズ揺らぎを抑える方向が顕著であることを見出した.また,光学特性との比較においても長波長化・スペクトル線幅の減少がこれらの結果を支持することから,Sbの導入が量子ドットの均一性を向上させながら,肥大化させる有効な手段であることを示した.
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Research Products
(2 results)