2007 Fiscal Year Annual Research Report
項目反応理論に基づく実践的応用に関する実現+H137可能性についての研究
Project/Area Number |
05J08557
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
光永 悠彦 Tokyo Institute of Technology, 大学院・社会理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 項目反応理論 / 等化 / 尺度構成 |
Research Abstract |
項目反応理論(IRT)は、近年、語学テストなどのアチーブメントテストを行う際の世界的な標準となりつつあるテスト理論の一つである。本研究は、IRTに基づく等化を行うテストについて、これまで実際の試験場面で使用可能な項目パラメタ推定プログラムの作成および実際の試験場面での使用を目的としてきた。新たな項目パラメタ推定プログラムでは、既存のプログラムにおいては単にパラメタを推定する機能のみが提供されていたが、テスト実施機関においては、実施するうえで必要な項目バンク管理や等化などの機能を実現することが必要であり、それらの機能が実際のテストでどの程度活用できるかを探るために行った。IRTに基づくテストの実践材料として、公的な語学テストを題材に、受験者の語学能力を測定するテストの等化を行う方法について検討した。その一環として、語学能力が異なるとあらかじめわかっている質的に異なる集団の間で分布を推定し、その平均や分散を求める新しい方法を提案した。既存の方法による分布の当てはめよりも、より豊かに真の分布を表現しうる方法であることがシミュレーション研究で示された。また、この分布推定法を実践するプログラムを作成した。現在、実受験者データを使用して本研究の方法を適用した結果を検討中である。また、実際の受験場面において、本方法によって、群間の能力値の等化を行った際、試験の実施にどのような影響が及ぶか、引き続き検討することが必要である。
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