2007 Fiscal Year Annual Research Report
一層構造導波管スロットアレーの全構造精密解析とミリ波帯高利得領域での高効率実現
Project/Area Number |
05J08593
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
張 びょう Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 導波管スロットアレー / 等価回路モデル / 全構造解析 / 全波動設計 / 軽量化 / プラスチックアンテナ / 金属めっき / 放熱性 |
Research Abstract |
課題名で掲げた目標としてミリ波帯(30〜100GHz)で高利得(〜40dB)・高効率(〜85%)の一層構造導波管スロットアレーアンテナを実現するために、今年度は高速で高精度なアンテナ全構造解析・設計手法の確立および新しいアンテナ製作技術の開発を目指した。 まず、全波動モーメント法解析に等価回路モデルを導入し、二次元導波管スロットアレーの反射抑圧と所望の開口分布を実現する設計手法を提案した。具体的に等価回路モデルで導波管入力端での整合条件を満足するように、設計条件と指向性合成の知識より各素子のアドミタンスを決定した後に、全波動モーメント法解析で繰り返し設計を行い、所望のアドミタンスを実現するようにスロットのパラメータを決定した。スロット間の相互結合は高速かつ正確に全波動モーメント法解析に考慮されているのは特徴である。設計例として25.3GHz帯24×27素子アレーに対し、各導波管の反射量は-50dB以下、誤差量として振幅1dB以下、位相5度以内の一様励振分布と、サイドローブレベルが-35dB以下のテーラー分布を実現でき、開口効率はそれぞれ88%と57%であった。 また、従来のアルミ合金アンテナと同程度の放熱性を維持する上でアンテナの軽量化を実現するために、プラスチック材料とメッキ技術による新しいアンテナ製作法を検討した。比較として、25.3GHz帯でABS樹脂に10μmのニッケル、放熱性樹脂に45μmの銅をメッキした12×14素子アンテナを試作し、開口分布や反射特性および利得の測定より従来のアルミ合金アンテナとほぼ同程度の動作特性が得られた。さらに、メッキ層厚の変化によるアンテナ電気特性も検討した。
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Research Products
(4 results)