2005 Fiscal Year Annual Research Report
超音波による障害物検知と音像定位システムを融合した盲人用歩行補助器の開発
Project/Area Number |
05J08595
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中澤 麻梨江 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 音像定位 / 聴覚バーチャルリアリティ / 盲人用福祉機器 / チューブシヤホン / 芳香族ポリ尿素 / 高周波トランスデューサ / 高分子圧電薄膜 / 高機能トランスデューサ |
Research Abstract |
1、外耳道内に容易に挿入できる微小イヤホンを実現する方式を検討した。 人の聴覚特性を妨げない、外耳道に挿入可能な数mm程度の微小イヤホンについて、形状・挿入方法を検討した。イヤホンの作製のため、先端が細いインナーイヤホンとシリコンチューブ(外径1.5mm、内径0.7mm)を適用した。微小イヤホンが聴覚特性へ及ぼす影響について、被験者6名に対し聴取実験を行った結果、他のイヤホンと比較して影響が小さいことがわかった。 2、音像定位フィルタの設計 MRI頭部モデルを用いた3D音響計算により、音像定位フィルタを作成した。ここで精度高い計算を行うため、外耳道モデルとその等価回路を提案した。音像定位の計算、および、シミュレーションには数値計算ソフトを用いた。微小イヤホンを用いた音像定位について、被験者6名に対して、聴取実験を行った。結果、82%の精度で音像を定位できることが分かった。 3、トランスデューサの考案 さらに微小なイヤホンの作製、および、耳の微細構造をスキャニングできるトランスデューサの検討として、周波数帯域が広く、微細加工が容易なポリ尿素樹脂を用いたトランスデューサの設計、および製作を行った。蒸着重合プロセスにより成膜したトランスデューサについて、インピーダンスアナライザ電気的特性を測定した。得られたデータをパーソナルコンピュータ信号処理し、周波数特性や感度について特性評価を行った。また、ファンクションシンセサイザおよびニードル型ハイドロフォンを用いて、超音波の送受信を行い、指向性などの音波送受特性を評価した。これらの実験結果を数値計算で得られた理論値と比較した。
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Research Products
(6 results)