2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J08615
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山野井 勇太 Osaka University, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | 色 / 火山噴火 / 火山噴出物 / 可視光スペクトル |
Research Abstract |
本研究では,分光測色法による火山噴出物の詳細な色測定,高温状態での可視光スペクトル変化のその場観測と,火山噴出物の色変化の速度論的検討を行い,火山噴火現象における火山噴出物の各過程での色変化機構の解明することを目指している. 今年度は,昨年度まで開発してきた高温その場顕微可視分光計において,透過吸収スペクトルだけではなく,拡散反射スペクトルと測色値の時間変化を測定できるようにするために,暗視野観察機構とシャッター制御プログラムを組み込む改良を行った.これにより,これまで報告されていなかった,火山噴出物の初期の分単位の色変化過程の測定が可能となった. また,電気炉を用いた従来の方法による火山噴出物やそれの単成分の粉体での加熱実験も行い,その結果と,申請者が初めて測定に成功した高温その場色変化過程との比較を行い,鉱物の測色値の温度依存性を考慮する必要があることがわかった. さらに,実際の噴火環境に近い条件を再現するために,低酸素濃度下での加熱色変化実験も行った.この内容は,日本地球惑星科学連合2007年大会にて発表した. 上記のようにして得られた火山噴出物の色変化実験結果と,昨年度測定してきた桜島火山灰における天然での色変化とを比較し,火山噴火過程の色変化機構の考察を行い,ブルカノ式噴火などでの火道浅部での色変化過程について明らかにした.この内容は,Journal of Volcanology and Geothermal Researchに発表した.
|
Research Products
(2 results)