2007 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝性エナメル質形成不全症の遺伝子解析及び変異タンパク解析
Project/Area Number |
05J08766
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
貴田 みゆき Hokkaido University, 大学院・医学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 遺伝性エナメル質形成不全症 / 遺伝性象牙質形成不全症 / ヒトアメロジェニンタンパク / 再生医療 |
Research Abstract |
本年度は口腔遺伝性疾患である遺伝性象牙質形成不全症症例を検出し、病因遺伝子の同定ならびに病因変異を検出し、その成果を日本小児歯科学会総会(東京)・International Association of Paediatric Dentistry(香港)・日本人類遺伝学会(東京)にて発表するとともに、Journal of Dental Researchに投稿した。この功績から平成19年日本小児歯科学会より「第45回日本小児歯科学会優秀発表賞」および「日本小児歯科学会奨励賞」を授与された。このことは、小児歯科分野においても、将来に向けての病因遺伝子解析の重要性が認識されたことを意味しており、申請者の研究が本分野での先駆的業績といえる。現在も、新たな家系の検出とその病態、病因の解明に向けて精力的に研究を展開中である。 昨年度から継続している合成ヒトアメロジェニン蛋白を用いた研究は、歯の発生期におけるエナメル質形成のメカニズムの解明だけでなく、歯の再生医療分野においても有益な情報を与えてくれるものと考える。現在歯周病治療やインプラント治療に広く臨床応用されている「エムドゲイン」はブタ歯胚より抽出したエナメルマトリックスタンパクを使用しており、その組成の90%以上をブタアメロジェニンタンパクが占めている。合成ヒトアメロジェニン蛋白は「エムドゲイン」に代わる、ヒト由来の副作用の少ない治療薬としての可能性があり、再生医療としての臨床応用へ向け研究を継続している。
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[Presentation] 当科開設10年間の診療実態2007
Author(s)
松崎弘明, 林一枝, 木下憲治, 貴田みゆき
Organizer
第24回日本障害者歯科学会総会および学術大会
Place of Presentation
長崎ブリックホール・長崎新聞文化ホール、長崎
Year and Date
20071124-25
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