2005 Fiscal Year Annual Research Report
包括的モデル構築に基ロバストな進化計算アルゴリズムの研究
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05J08902
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
辻 美和子 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 遺伝的アルゴリズム / 最適化 / リンケージ |
Research Abstract |
本研究においては、遺伝的アルゴリズムによる探索をより効率的に行う手法であるD5を拡張し、より広い問題範囲へと適用可能にすることを目的としている。ビルディングブロックと呼ばれる有用な部分解を検出しその組み合わせを促進することで、単純な部分解の混合を行う従来の単純遺伝的アルゴリズムよりも効率のよい探索を行うことが可能になる。 本年度においては、既存のD5をより広い問題で適用可能にする研究と、D5により与えられた情報をより効率的に利用するための研究を行った。 前者においては、既存の手法では二進数の解空間のみを考慮していたが、これを実数値に拡張した。現実の多くの問題が実数値を変数とすることから、この拡張により手法がより広く適用可能になることが期待される。計算機実験により、既存の実数値に対する依存関係検出手法との比較を行い、提案手法の有用性を示した。 後者においては、従来までの遺伝的アルゴリズムが部分解を完全に分離可能なパーツとしてとられていたのに対して、複数の部分解が変数を共有することを許容した包括的なモデルに対する交叉手法を提案した。この手法はD5により得られた情報から部分解どうしの重複を許した問題モデルを構築し、この問題モデルに加えて交叉すべき解の値も利用しながら、交叉による部分解の混合を行う。特に従来は考慮されなかった変数の値を新たに情報として用いることで、有望な部分解を破壊することなく、混合することが可能になった。この手法に関して、計算機実験を行い、従来の手法に対する有用性を確認した。
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Research Products
(2 results)