2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J09080
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小川 貴弘 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 画像 / テクスチャ / 補間 / 復元 / 再構成 / ERアルゴリズム |
Research Abstract |
テクスチャに特化した画像のモデル化を行うことで,欠落領域を高精度に復元する手法の提案を行った。まず、我々は位相回復手法の一つであるERアルゴリズムを用いた静止画像中に存在する消失テクスチャの高精度な再構成法を提案した。提案法では,類似したテクスチャのフーリエ振幅が類似した値であることに着目し,復元対象領域のフーリエ振幅に最も類似したテクスチャを含む領域を対象画像中から選択している.さらに,そのフーリエ振幅を用いて,消失テクスチャの再構成を行う.このとき,提案法では消失テクスチャのフーリエ振幅特性が未知でありながら,それと類似した特性を持つ領域を選択するため,ERアルゴリズムにより発生する誤差を観察する.また,ERアルゴリズムの繰り返し処理において用いられる拘束条件の更新を行うことで,テクスチャの再構成に適した手法の改良が導入されている.このようにして導出される提案法を用いれば,対象画像中の既知のテクスチャのみから消失テクスチャの高精度な復元が可能となった. 次に、我々は上記手法の問題を解決する手法について提案を行った。提案法ではERアルゴリズムで用いられる拘束条件を,復元対象領域およびそのフーリエ振幅がそれぞれ対象画像中の複数の局所領域およびそれらのフーリエ振幅から生成される二つの部分空間内に存在するように設定する.これにより,復元対象領域において未知であるフーリエ振幅および位相の推定が可能となり,消失領域の再構成が可能となる.さらに,提案法では復元対象領域およびそのフーリエ振幅についてそれぞれ類似した局所領域とフーリエ振幅を選択し,これらを二つの部分空間の生成に用いている.これにより,得られる部分空間は復元対象領域に対して適応的に生成され,提案法では高精度な消失テクスチャの再構成が可能となった.
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Research Products
(6 results)