2007 Fiscal Year Annual Research Report
ポリグルタミン病におけるアミロイド凝集阻害剤の開発とその阻害機構の解明
Project/Area Number |
05J09092
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
浅海 裕也 Hokkaido University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ポリグルタミン病 / ハンチントン病 / アミロイド / ファージディスプレイ法 / D型ペプチド / ペプチド合成 / 凝集阻害剤 |
Research Abstract |
ポリグルタミン病は、病因遺伝子中のCAGリピートの異常伸長による遺伝病であり、これがコードするグルタミンの残基数が40以上になるとアミロイド様の凝集を生じ、神経細胞毒性を持つようになると考えられている。本研究は、化学合成により得られるL型、D型の長鎖ポリグルタミンペプチドを用い、in vitroでのより詳細な凝集形成メカニズムの解明、ファージディスプレイ法によるD型ペプチドからなるポリグルタミン凝集阻害剤の開発、およびその凝集阻害メカニズムの解明を目的とした。 本年度は、ファージディスプレイ法により、長鎖ポリグルタミンに特異的に結合するペプチド配列のスクリーニングを行った。ファージライブラリーに対し、化学合成したL型、D型のポリグルタミンペプチドを用いた3回のスクリーニングを行い、ポリグルタミン特異的に結合するクローンを得ることに成功した。次に、これらのクローンについて、異なる差長のポリグルタミンに対する結合の特異性を調べた結果、調べた全てのクローンにおいて有意差が見られなかった。これら本研究で得られたクローンは、長鎖ペプチドへの結合の特異性はないものの、ポリグルタミン配列に対する結合能を有することから、凝集阻害剤を開発する手がかりとなると考えられる。 さらに、ポリグルタミンと同じくアミロイドを形成するAβのアミロイド線維形成において、Aβペプチドの末端への各種アミノ酸の付加により、アミロイドの線維構造を制御し得ることを見出した。この成果は、ポリグルタミンのアミロイド凝集形成メカニズムの解明に有効であると期待される。
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Research Products
(3 results)