2006 Fiscal Year Annual Research Report
メダカ生殖腺体細胞分化・確立過程の細胞学的・分子生物学的解析
Project/Area Number |
05J09119
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中村 修平 北海道大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | sox9b / BAC transgenic / supporting cells |
Research Abstract |
哺乳類の生殖腺形成において、Sox9遺伝子は雄特異的に性決定後に発現が増加し、精巣形成において重要な役割を果たすことが知られている。しかしながら、哺乳類以外の脊椎動物においてsox9の相同遺伝子は両性で発現している。このことは、まだ知られていないsox9の機能があることを示唆している。進化的に保存されたsox9の機能を知るため、我々は、メダカのsox9ホモログであるsox9bのBAC transgenicメダカを作成しその発現を解析した。sox9b発現細胞の前駆細胞は、性が決まる前に形成され、形態形成運動を経て、両側に分かれた生殖腺を雌雄ともに作ることがわかった。生殖腺原基において、sox9bは生殖細胞を取囲む細胞のみで発現しており、性分化がすすむにつれて、これらsox9b発現細胞で雄のセルトリ細胞のマーカーであるdmrt1,雌の顆粒膜細胞のマーカーであるfox12が雄、雌それぞれで発現してくることを明らかにした。これらの結果は、sox9b発現細胞が、雌雄の支持細胞(supporting cells)の共通の前駆細胞として機能していることを示唆している。
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Research Products
(2 results)