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2005 Fiscal Year Annual Research Report

乳がん患者に対する配偶者のサポート提供スタイルが心理的適応に及ぼす影響

Research Project

Project/Area Number 05J09420
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

塩崎 麻里子  大阪大学, 人間科学研究科, 特別研究員(DC2)

Keywords乳がん患者 / 配偶者 / 特定の二者関係 / ソーシャルサポート / 心理的適応 / 半構造化面接
Research Abstract

第一の研究では,乳がん患者に対する配偶者の支援的な態度の中で,患者からの評価が分かれるサポート態度とはどのようなものであるか,乳がん患者28名(平均年齢:55.11±7.36歳)を対象に面接調査によって探索した.内容分析を行った結果,患者の認知している配偶者のサポート態度は,8つのカテゴリー(1:「積極的態度」,2:「親和的態度」,3:「察知的態度」,4:「受容的態度」,5:「前進的態度」,6:「補完的態度」,7:「保護的態度」,8:「放任的態度」)に分類された.そのうち,患者の60%以上が肯定的評価のみを下すという基準を満たさなかったのは,「保護的態度」と「前進的態度」という2つのサポート態度であった.
第二の研究では,「保護的態度」と「前進的態度」に分類された具体的な配偶者のサポート態度項目を用いて,109名の乳がん患者(平均年齢:54.64±11.28歳)を対象とした質問紙調査を行った.探索的因子分析と検証的因子分析を行い,配偶者のサポート態度構造を探索した.その結果,患者の評価の分かれる配偶者のサポート態度は,2次因子構造を持つことが明らかとなった.上位因子は,「介入」,「回避」,「楽観」の3因子で,「介入」の下位因子として「過保護」,「激励」,「干渉」の3因子が得られた.「干渉」という下位因子は,「介入」だけでなく「回避」という上位困子にも含まれるという構造がみられた.面接によって得られた,実態に即した「保護的態度」と「前進的態度」という一元的な概念が,統計処理を経て,多元的な概念で説明されたと言える.これらの因子のうち,患者の心理的適応に影響を及ぼしていたのは,「回避」因子のみであった.配偶者からの「回避的サポート態度」は患者にとってサポートと評価されない、また抑うつ・不安に影響を及ぼすサポート態度であることが示された.

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] がん患者の心理的適応にネガティブな影響を及ぼす配偶者の行為とそのメカニズム2005

    • Author(s)
      塩崎 麻里子
    • Journal Title

      生老病死の行動科学 10

      Pages: 139-146

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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