Research Abstract |
本年度では,光多値通信の実現に向けたOOKと4-ary ASKとの間の変調フォーマット変換器の研究を行なった.得られた研究成果は大きく分けて次の3つである. 1 昨年度提案した光パラメトリック増幅を用いたOOKから4-ary ASKへのフォーマット変換,すなわち2ビットDA変換の原理確認実験を行った.実験設備の都合上,デュアルポンプ増幅の実験は実施できなかったが,ディジタル信号,"00","01","10"からアナログ信号,"0","1","2"への変換に成功した. 2 NOLMを多段に接続することにより,光加算演算を行わずに全光DA変換を行う方法を提案した.本方法では,3ビット以上のDA変換を実現可能であり,バイナリ符号,グレイ符号の両方のディジタル信号をアナログ信号へと変換可能である.数値計算により,提案法の有効性を確認した後,提案法に基づく2ビット全光DA変換実験を行なった.提案法ではNOLMが3つ必要なのだが,実験ではNOLMを2つ用いて,ディジタル信号,"00","01"と"11","10"の2つの場合に分けて行い,グレイ符号に基づいた2ビットDA変換に成功した. 3 ファイバ中の自己位相変調または,ソリトン効果を用いた4-ary ASKからOOKへのフォーマット変換法,すなわち2ビットAD変換法を提案した.本方法では,偏波無依存動作が可能である.それぞれの提案法について原理確認実験を行い,グレイ符号に基づいた2ビットAD変換に成功した.
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