2005 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッドシステム理論に基づく人と調和した高機能システムの設計と形式的検証
Project/Area Number |
05J09538
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
足立 正和 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 人間-機械系 / オートメーションサプライズ / 離散事象システム / 形式的検証 |
Research Abstract |
平成17年度は,これまでに研究代表者によって提案された「オートマトン表現に基づく人間-機械系のモデリング及びオートメーションサプライズの検証手法」を拡張し,「システムの振る舞いとユーザの操作が連続的な情報を有する場合を考慮した新たな枠組み」を提案した.提案モデルでは,連続的な情報の中でも,特に時間情報を考慮し,人間-機械系を時間オートマトンによって記述している.また,時間を導入したことにより,これまでに解析されているオートメーションサプライズに加えて,ユーザの操作やシステムの内部処理のタイミングに依存する新たなオートメーションサプライズを考える必要があることを明らかにした.そして,時間オートマトンでモデル化された人間-機械系に対して,システムとユーザ両者の並行動作を記述する合成モデルの構成法を提案し,上述のオートメーションサプライズまでを統合的に検証する方法を提案した.これらの研究成果は2005年電子情報通信学会総合大会及び,第18回回路とシステム軽井沢ワークショップにおいて発表されている. その他,従来の離散事象システム理論に基づく人間-機械系の解析に対しても,新たな知見を得た.ユーザとシステムの相互作用を考える際,ユーザの操作に対して,なんらかの監視・支援システムを構築することは,高信頼かつ耐故障性の高い人間-機械系を実現する有効な方法の1つであると考えられる.そこで,離散事象システム理論における状態フィードバック制御を応用し,ユーザの不適切な操作に対して警告を与えるシステムの設計法を提案した.またユーザの操作を時相論理の1つであるLTLによって記述し,オートメーションサブライズを検証する手法も提案している.さらに,より効率的にオートメーションサプライズを検出するために,検証ツールの開発も行った.以上の研究成果は第49回システム制御情報学会研究発表講演会と第15回インテリジェント・システム・シンポジウムにおいて発表されている.
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Research Products
(5 results)