2005 Fiscal Year Annual Research Report
大規模ソフトウェアに適用可能な粗粒度プログラムスライシングの実現
Project/Area Number |
05J09539
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
石尾 隆 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | アスペクト指向プログラミング / アスペクトマイニング / プログラム解析 / 動的解析 / ソフトウェア保守 |
Research Abstract |
大規模ソフトウェアに対するプログラムスライシングの実現に向けて,まず,既存のソフトウェアに対する分析を行った.その結果,大規模ソフトウェアにおいては,ソフトウェアの様々なモジュールに影響を及ぼす横断的な機能が存在し,そのような機能がもたらすモジュール間の相互依存関係が,モジュール単位での解析および解析結果の集約を困難なものとしていることが判明した.そこで,横断的な機能を主要な機能と切り離して管理するために,横断的機能だと推測されるプログラム要素を自動的に抽出するアスペクトマイニング技術について検討を行い,ツールとしての実現を行った. 一方,表明と呼ばれるソフトウェアの各モジュールの動作条件の記述を利用することでモジュール単位のプログラムスライシングを行う手法が知られそいる.その手法を効果的に適用するための基盤として,表明をアスペクト指向プログラミングを用いて記述,管理するための手法を提案,実現した. これらの研究と並行して,アスペクト指向ソフトウェア開発に関わる未解決の課題についての情報交換および研究者同士の交流のために,2005年4月,アスペクト指向ソフトウェア開発に関するアジア研究ネットワーク(Asian Research Network on Aspect-Oriented Software Development)を結成した.12月に開催されたアジア太平洋ソフトウェア工学国際会議(Asia-Pacific Software Engineering Conference 2005)において最初のワークショップを開催し,議論を行った. また,以前より継続的に開発している,ソフトウェアの実行時の動作を可視化するツールの拡張を行った.実行系列は,通常,複数の機能の動作を含むことから,それらを経験的な指標に基づいて自動分割し,機能ごとの実行系列を提示する手法を提案,実現した.
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Research Products
(5 results)