2006 Fiscal Year Annual Research Report
免疫セマフォリン分子Sema4Bの免疫系における機能解析
Project/Area Number |
05J09997
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 みどり 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | セマフォリンファミリー / plexin-A4 / GVHD / プレキシンファミリー / EAE / Plexin-A1 |
Research Abstract |
従来神経ガイダンス因子として知られてきたセマフォリンファミリーとその受容体であるプレキシンファミリーが、近年免疫系においても重要な機能を担っていることが明らかになりつつある。セマフォリン受容体の一つであるplexin-A4は神経系においてはNP-1と受容体複合体を形成しSema3Aのシグナルを伝え、神経軸索の反兆に関与することが明らかとなっている。今年度は、plexin-A4の発現が脾臓やリンパ節などの組織で認められたことから、plexin-A4の免疫系における機能を明らかにするため、plexinrA4欠損マウスを用いて免疫系での解析を行った。RT-PCRによる解析から、T細胞や樹状細胞といった免疫細胞におけるplexin-A4の発現が確認された。次にplexin-A4欠損マウス由来T細胞又は樹状細胞を用いてin vitroでのリンパ球混合培養(mixed lymphocyte reaction ; MLR)を行うと、T細胞、樹状細胞ともにplexin-A4欠損マウス由来の細胞においてMLRは亢進していた。更に、plexin-A4欠損マウスではin vivoにおけるT細胞primingの増強が認められたことから、plexin-A4がT細胞-抗原提示細胞の相互作用を負に制御している可能性が示唆されたため、現在plexin-A4欠損マウスを用いたGVHDモデルやEAEモデルによる検討を行っている。また、plexin-A4と同じくセマフォリン受容体であるplexin-A1が樹状細胞の活性化及び骨のホメオスターシスの維持に重票な役割を担っていることも本年度明らかにしている。 (Nat.Cell.Biol.2006;8:615)
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Research Products
(2 results)