Research Abstract |
平成17年度,取り組んだ研究課題は, 1.「国民年金・国民健康保険未加入者の計量分析」, 2.「高齢者の外来医療需要における総費用弾力性の計測」, 3.「国保財政の効率性に関する分析(仮題)」の3つである。 いずれの研究も大規模なデータセットを構築し,それを元に分析を行う必要があったため,それぞれの作業を効率的に行うために,まずはデスクトップPCと統計ソフト,およびPCのセキュリティーソフトを購入して,研究環境を整えた。また,論文の執筆や研究会報告に備えて,関連書籍や,作業を効率的に行える関連するPCソフトを購入した。 具体的な研究経過については, 1.「国民年金・国民健康保険未加入者の計量分析」は,学術雑誌『経済研究』誌に投稿した後,先方より,改訂要請の通知を頂いたので,レフェリーのコメントを反映させた再改訂稿を仕上げて,再度投稿した。現在,査読中である。 2.「高齢者の外来医療需要における総費用弾力性の計測」は,日本経済研究センターが実施した「高齢者の医療保険に関するアンケート」の個票データを用いて,高齢者の医療需要行動を,価格と時間費用,通院費用とそれらの総和である総費用の観点から経済学的に分析し,研究会での報告も行った。その後,『日本経済研究』誌に投稿し,また,2006年度日本経済学会春季大会にも応募した。 3.「国保財政の効率性に関する分析(仮題)」については,確率フロンティア分析という計量経済学的な手法を用いて,国民健康保険財政の効率性に関して分析を試みようとするものである。現在,関東・甲信越圏内の都県庁に問い合わせを行っており,各市町村国保の財務データを郵送などで収集中である。
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