2006 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロファブリペロー干渉計を利用した分光内視鏡による生体微小領域計測
Project/Area Number |
05J10542
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土肥 徹次 東京大学, 大学院光学系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 分光内視鏡 / ファブリペロー干渉計 / MEMS光フィルタ / 薄膜ミラー / 生体計測 |
Research Abstract |
平成18年度は,平成17年度に引き続いて分光内視鏡の光フィルタとなるマイクロファブリペロー干渉計の特性向上を行った.平成17年度に試作したファブリペロー干渉計は,ミラー面の平坦度が低く,さらにミラー間隔を静電気力により狭める方法で駆動していたため,広い波長範囲での分光を行うことができなかった. そこで,高い平坦度を持ち,広い範囲で間隔制御を可能とするために,シリコン結晶面の高い平坦度を利用したナノ段差構造をSOI(Silicon On Insulator)上に作成し,この段差構造をシリコンへ接合する手法によってファブリペロー干渉計の製作を試みた.ナノ段差構造は,TMAHによる結晶異方性エッチングを利用し,平坦度が高い段差を試作した.試作した500nmの段差構造を含む形で可動ミラー構造と固定ミラー構造を試作し、可動ミラー構造部分のチップをスタンプ転写方法によって固定ミラー部分へと転写する.転写後の構造は,シリコンフュージョンボンディングを利用することで可動段差構造を保持した状態で接合が可能となる.この手法によって,シリコン直接接合を利用し,水素結合によって接合するため,段差構造部分では接合力が発生せず,広い可動平面ギャップが実現可能となった.この手法により,800〜900nmのギャップを持つ直径500μmのマイクロファブリペロー干渉計を実現した.
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Research Products
(1 results)