2006 Fiscal Year Annual Research Report
19世後半から20世紀初頭にかけての東アフリカ・スワヒリ社会に於ける異文化共存
Project/Area Number |
05J10878
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 英明 東京大学, 大学院人文社会系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | インド洋 / 奴隷交易 / アフリカ / 中東 / 海域史 / 近代 / 社会史 |
Research Abstract |
本年度は、まず、5月に大阪大学で行われた第43回日本アフリカ学会学術研究大会で、前年度の調査成果を踏まえた口頭報告を行った。この発表を契機にして、2つの研究会での報告・コメントの機会を得た。 7月から10月にかけては、フランス(エクサン・プロヴァンス海外文書センター、パリ外務省文書館)、イギリス(国立文書館、大英図書館、ロンドン大学・東洋アフリカ学院図書館、以上すべてロンドン)、バフライン(ハブライン国立博物館)での文献調査を行った。このなかで、とりわけパリ外務省文書館では、本研究課題にきわめて重要な文書群を発見できた。また、パフライン、UAEでは、ダウ交易に関する現地調査を実施した。 11月には、これまでの調査成果を踏まえて、第104回史学会大会において報告を行った。 10月に『史学雑誌』に投稿した論文は、本年度中に受理され、第116編6号に「インド洋西海域と『近代』」として掲載されることが決定した。 2月には、タンザニア・ケニアでの文献調査(ザンジバル国立文書館、モンバサフォート・ジーザス博物館付設図書館、ラム図書館)と現地調査(聞き取りと遺構踏査)を実施した。ザンジバル国立文書館では、昨年度に完遂できなかった「1860年奴隷解放調書」と呼ばれる本研究課題に関する第一級資料をタイプし、自らのPCに入れることが出来た。また、フォート・ジーザス博物館付設図書館とラム図書館では、これまでその存在が公にされてこなかったアラビア文字による写本・書簡類20数点を見つけるにいたった。
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Research Products
(1 results)