2005 Fiscal Year Annual Research Report
19世後半から20世紀初頭にかけての東アフリカ・スワヒリ社会に於ける異文化共存
Project/Area Number |
05J10878
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 英明 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | インド洋 / 奴隷交易 / 19世紀 / マハラシュトラ文書館 / 大英図書館 / ザンジバル文書館 / オマーン / タンザニア |
Research Abstract |
本年度は、19世紀前半から後半までの東アフリカ・スワヒリ社会を中心とするインド洋西海域の奴隷交易について、以下の4点に重点を置いた研究を行った。(1)資料収集、(2)聞き取り調査、(3)蒐集資料のデータベース化、(4)上記(1)-(3)に基づいた研究発表。 本年度の研究経過は次の通り。まず、4月にインド・ムンバイのマハラシュトラ州立文書館で、昨年度から継続してきた文献調査の採集調査・蒐集を行った。同文書館所蔵文書は、これまで、当該の研究に際して、充分に利用されてこなかったために、蒐集文書には、これまで研究者に知られてこなかった内容が多く含まれている。5月には、この文書館調査の成果の一部を、日本アフリカ学会の年次大会で報告した。 7月には、イギリス・ロンドンの大英図書館で調査を行った。2週間という短期の調査だったが、多くの資料を蒐集でき、成果は大きかったと思う。また、ロンドン大学東洋・アフリカ学院所蔵の文書についても、予備調査を行った。続く、8月から9月にかけては、まず、インド・ムンバイおよびマンドヴィにおいて、聞き取り調査を行い、続いて、タンザニア・ザンジバルで、ザンジバル文書館の文献調査、及び、聞き取り調査を実施した。また、現地では、幾人かの研究者とも意見を交わし、情報の交換をすることが出来た。10月には、オマーンのスールにおいて、建築物の悉皆調査と聞き取り調査を行った。ここまでの一連の調査成果の一部については、10月の日本オリエント学会年次大会で報告を行った。
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