2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J10903
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山浦 陽一 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 出入作 / 集落 / 農地管理 / 中山間地域 / 中山間地域等直接支払制度 / 急傾斜 / 新潟県十日町市 / 新潟県上越市 |
Research Abstract |
本年度の研究実施状況は以下の通りである.まず前年度に投稿した論文2が,編集委員会との3度のやり取りを行って上で,2007年1月19日に受理された. また出入作等の集落間の諸関係を踏まえた農地管理体制構築の可能性についての分析を行った.具体的には,2006年7月8月に,新潟県内の小規模集落を含み,かつ3集落以上で構成される大規模集落協定についての調査を,十日町市,妙高市,佐渡市,柏崎市で行い,さらにより詳細な分析を同8月後半に十日町市で行った.その分析結果の公表については,財団法人農政調査委員会の「基本問題調査事業」に応募し,採択された(論文2).2007年の夏前には公刊される予定である. さらに,出入作を踏まえた広域的な農地管理の一般性の検討を,急傾斜集落が卓越する新潟県旧東頸城郡を対象に実施した.その結果,全国的にも最も農業生産条件の不利な東頸城郡においても,集落ごとの農業労働力賦存や,農地利用後退の状況は一様ではなく,多様性を持ちさらに分散的な分布となっていた.このことから,全国的にも複数集落での農地管理の実現可能性が小さくないことが推察された.以上の分析結果を,2007年3月末に沖縄国際大学で行われた日本農業経済学会のポスター報告で発表し(「中山間地域における集落の多様性と立地」論文集に投稿中),ポスター賞を受賞した.
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Research Products
(2 results)