2006 Fiscal Year Annual Research Report
製品開発における競合他社の能力活用-半導体デバイス業界のケース-
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05J10912
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
永幡 奈央子 (貴志 奈央子) 東京大学, 大学院・経済学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 研究開発 / 特許 / 半導体 / ネットワーク |
Research Abstract |
平成18年度は13th International Product Development Management Conferenceにて学会発表を行い、発表内容を日本知財学会誌に投稿中である。以下に投稿論文の要約を記す。また、マネジメントの観点から分析単位を企業として、より精緻な技術戦略比較を行うために、IPC分類を用いて各社の有する技術のバラエティと財務的なパフォーマンスの関係からもアプローチを行い、多様な製品展開を追及する日本企業の戦略の妥当性についてデータ解析を進めている。 要約:技術的なネットワークにおいて、行為者のステータスとそれぞれの技術に関する競争度合いが紐帯の形成に与える影響を検証する。技術的なネットワークを半導体業界における特許の参照関係から特定し、紐帯が形成される確率とステータスおよび各技術に関する競争度合いの関係を分析した結果、次の二点が明らかとなった。第一にステータスと参照確率の関係について、ステータスの高い行為者の特許は参照される確率が高い。しかし、ステータスの高い行為者の特許が参照特許として挙げられている場合、当該特許が参照される確率は低下する。第二に参照確率とステータスの上記の関係は、それぞれの技術に関する競争度合いによって緩和される。つまり、ステータスの高い行為者の特許であっても、当該技術が頻繁に参照されており競争が激しい技術であると認識された場合、参照される確率は低下することになる。
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Research Products
(2 results)