2005 Fiscal Year Annual Research Report
人間の技能に基づく複雑作業のためのロボット教示システム
Project/Area Number |
05J11048
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山野辺 夏樹 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員DC2
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Keywords | robotic assembly / human skill / force control / task segmentation / impedance control parameters / knowledge integration / state-action map |
Research Abstract |
本研究では,「コツ」の必要な複雑な組立作業を実現する動作を,作業効率等の産業的要求を考慮して設計する手法の構築を目的とする.作業が複雑になるにつれ,幾何学的な作業解析による動作設計は非常に困難で煩雑なものとなるため,本研究では人間の実演作業の結果を利用することとする. 組立作業では,接触力に応じた動作を決定する力制御パラメータを適切に設計することが重要である.複雑な作業の場合,力制御パラメータの適切な切り換えが必要であり,これを作業の「コツ」と考える.本研究ではまず,人間の実演データから力制御パラメータの切り替え点を抽出し,各サブタスクにおいて作業効率を考慮した力制御パラメータの最適化を行い,最終的に,作業全体において安定的に動作が実現できるように各サブタズクの行動則(状態に応じた行動)を統合するという枠組みを提案した.適切に作業を分割することで,作業効率の向上だけではなく,力制御パラメータの最適化の際の計算負荷の軽減が実現できることも確認している. サブタスクの統合に関しては,部分的に行動方策を修正し作業全体として整合性のある動作を作成する手法を提案した.まず,状態行動地図(ロボットや環境の各状態において選択すべき行動を表すルックアップテーブル)上に各サブタスクの行動則や作業に対するKnow-how等を表現する.表現された複数の行動方策を基に作業全体に対して行動方策の探索を行い,状態価値関数が低下する部分を作業に失敗する状態と判定し,この失敗状態の行動方策を部分的に修正することで適切な動作を獲得する. また,提案する方法論では組立作業のシミュレーションを多数回行う必要がある.そこで高速かつ必要十分な精度を持つシミュレータの開発を行っている.接触体積に基づくペナルティ法を用いて剛体間の接触力を求め,静止摩擦力をも考慮したものを作成している.
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Research Products
(5 results)