2006 Fiscal Year Annual Research Report
人間の技能に基づく複雑作業のためのロボット教示システム
Project/Area Number |
05J11048
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山野辺 夏樹 東京大学, 大学院工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | robotics assembly / human skill / force control / task segmentation / polcy integration / Hidden Markov Model / state-action map / impedance control parameters |
Research Abstract |
本研究では,ロボットを用いて人と同等の複雑な組立作業を実現することを目指し,実演データに基づく動作生成手法の構築を行っている.作業中の手先のダイナミクスの適切な切り替え(ロボット制御的な観点から捉えると力制御パラメータの適切な切り替え)を組立の技能と考え着目し,本年度は以下の研究課題を行った. 1.人の実演データに基づく組立技能のモデル化 対象作業を一定の力制御パラメータで実現可能なサブタスクへと分割し,各サブタスクにおける適切なパラメータ値を獲得することにより組立技能をモデル化する.ロボットハンドを模した実験装置を用いて作業中の手先の位置および接触力を測定し,力制御パラメータの時系列データを推定する.実演データには時間・空間的なバラツキがあるため,隠れマルコフモデル(HMM)を用いる.HMMの各状態は各サブタスクを表し,各状態における出力シンボルは各サブタスクを実現する際の位置・力データおよび力制御パラメータ値を表す.パラメータの切り替え点では振動が生じやすいため,ロボットへの実装を考慮して,HMMの出力シンボルの分散に基づき対象作業を必要最低限のサブタスクへ分割する方法論を提案した.乾電池装填作業を対象として,上記の方法論により組立動作を適切にモデル化できることを示した. 2.動作生成手法の複雑組立作業における有効性の検証 クラッチ嵌合作業を対象として一連の動作生成手法の有効性を検証した.挿入および探索動作を実現する力制御パラメータ値を作業効率を考慮して最適化し,各行動則を昨年度提案した複数行動則統合手法を用いて統合することにより動作生成を行った.その結果,歯が噛み合っているなどの作業状況に応じて適切に行動則を切り替えながら作業を達成する動作が生成され,クラッチプレートの初期配置などの不確定性にも対処しながら安定的に効率良く作業が実現できることを確認した.
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Research Products
(7 results)