2006 Fiscal Year Annual Research Report
高速なトランザクション処理を可能とするXMLデータベースの開発
Project/Area Number |
05J11265
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
斉藤 太郎 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | XML / データベース / トランザクション |
Research Abstract |
XMLデータの更新管理においての最大の難点は、XMLデータが木構造を持つという点である。トランザクション処理では、木構造の変化を保護するために、粒度の大きいロックを用いなくてはならず、複数トランザクションが並行して実行される場合に、スループットを向上できないという問題があった。 そこで、本研究では、木構造を変化させても、データとしての意味が保たれている等価な木構造(これをamoebaと名付けた)を用いて、XMLデータの木構造を抽象化することを試みた。そして、テーブル型データベースと同等の感覚でXMLデータに対して問い合わせを可能にする新しい問い合わせ手法であるAmoeba Joinの開発を行った。Amoebaの概念を用いることで、木構造の保護が必要な場合とそうでない場合を区別でき、ロックの粒度を抑え、トランザクションスループットを上げるための土台を構築することができた。 また、Amoeba Joinの処理を高速化するための、XMLの索引構造を開発した。この索引構造は、一般のデータベースシステムに必須のB+木を用いて実装できるため、B+木でおよそ20年来に渡って培われてきたトランザクション管理のテクニックを生かすことができるものであり、XMLデータベースにおけるトランザクション管理の実装を容易にし、なおかつ、高速化へつながるものであると考えている。
|
Research Products
(2 results)