2005 Fiscal Year Annual Research Report
全身触覚を持つヒューマノイドの環境に密着した全身運動に関する研究
Project/Area Number |
05J11291
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大村 吉幸 東京大学, 情報理工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 全身分布触覚センサ / 等身大ヒューマノイド / ダイナミック全身運動 |
Research Abstract |
等身大ヒューマノイドロボットの全身に実装可能で、ダイナミックな全身運動を行なう際の圧力分布の変化を測定可能な触覚センサについて研究を行った。従来の触覚センサの問題として、曲面に実装するのが困難である、重量が重過ぎる、十分な実装密度がとれない、高速にサンプリングできないなどが上げられる。また、ヒューマノイドに実装した例は少ないが、センサの実装密度が低かったり、デジタルセンサであったりした。本研究で開発した触覚センサは、複数のアナログ圧力センサと通信機能をフレキシブル基板上に実現し、それを複数組み合わせることでヒューマノイドに実装するものである。複数のセンサの信号をデジタル化しシリアル通信で送ることで省配線化を実現している。フレキシブル基板上に実装される圧力センサは、小型のフォトインタラプタと発泡ウレタンを用いるもので、小型、軽量であり、発泡ウレタンの種類により、感度とダイナミックレンジを変更することが可能である。この小型のフォトインタラプタを帯状に形成されたフレキシブル基板上に実装し、基板を折り曲げることでセンサの位置を調節することが可能となり、曲面への適用が可能となる。また、基板の配線の取り回しを工夫することで、フレキシブル基板を切断することを可能とし、センサの数の調節を可能とした。シリアル通信を用いて、複数のフレキシブル基板を接続し、圧力センサを広域に実装することが可能である。実際に開発した触覚センサの仕様は、最大6万点のセンサを50msecでサンプリング可能というものであり、従来のどの触覚センサよりも高速にサンプリング可能であり、ダイナミックな全身運動に適したものであるといえる。開発した触覚センサを、等身大ヒューマノイドの背部、腹部、臀部、足部に実装を行い、すでに実現しているダイナミックな起き上がり動作の「コツ」の発見およびフィードバック制御の獲得に利用する。
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Research Products
(5 results)