2006 Fiscal Year Annual Research Report
酵母26Sプロテアソームの会合と活性の時間的・空間的制御
Project/Area Number |
05J11442
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
磯野 江利香 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 出芽酵母 / 26Sプロテアソソーム / ユビキチン / バイオジェネシス / タンパク質分解 |
Research Abstract |
出芽酵母26Sプロテアソームの制御サブユニットを構成する遺伝子であるRPN2,RPN5,RPN7に関して、これまでに単離した温度感受性変異体に関して、制限温度下で検出される中間体の局在を観察した。その結果、制御サブユニットを構成するlidとbaseのふたつのサブユニットはそれぞれ独立に核移行しうることを示した。またインポーティンαの温度感受性変異体即1-49中ではbaseの局在は核から細胞質に拡散するのに対して、hdは制限温度下でも核に局在することを示した。またhd構成因子のうちRpn3,Rpn7,Rpn12,Rpn15が複合体に含まれていないと核移行は生じないことを示した。これらの結果から、26Sプロテアソームを構成するlid, base, CPの各サブユニットは互いに非依存的に形成、核移行できることを明らかにし、lidの核移行に必須な構成因子を示した。 また、hdの中で唯一酵素活性を持つ構成因子として同定されているRpnllpと共通の活性ドメインであるMPN+ドメインを有する分子AMSHの解析をシロイヌナズナを用いた系で行った。大腸菌で発現させたシロイヌナズナAMSEはRpnllpと同様、脱ユビキチン化酵素活性を示し、その活性は基質であるユビキチン鎖のチェーンタイプによって異なった。シロイヌナズナAMSHはRpnllpとは異なり、モノマーでも酵素活性を示し、ゲル濾過を行った結果、AMSHは安定な複合体は形成しておらず、主にモノマーで存在することが明らかとなった。またAMSHのホモ欠損植物は著しい生育欠損を示し、葉緑体の分化も見られないことからAMSHによる脱ユビキチン化は植物の発生において必須の機能を担っていると考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] The assemble pathway of the 19S regulatory particle of the yeast 26S proteasome.2007
Author(s)
磯野江利香, 西原潔, 佐伯泰, 八代田英樹, 鎌田直子, 葛黎頴, 上田貴志, 菊地叔子, 田中啓二, 中野明彦, 東江昭夫
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Journal Title
Molecular Biology of the Cell 18(2)
Pages: 569-80
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