2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J11573
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大間 陽子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ポリグルタミン / ポリアラニン / 細胞毒性 / トリプレットリピート |
Research Abstract |
ホモポリアミノ酸領域の機能・性質をより明らかにするために、私は酵母2ハイブリッドシステムを用いて、約30残基の長さにおける20種類のホモポリアミノ酸領域同士の相互作用を解析した。その結果、ポリイソロイシン、ポリロイシン、ポリフェニルアラニンなど、培養細胞内で凝集体を形成する種類のホモポリアミノ酸同士において強い相互作用が見られ、ホモポリアミノ酸領域同士の自己凝集が凝集体形成の核となっている可能性が示された。また、ポリイソロイシンとポリロイシン、ポリロイシンとポリバリンなど、凝集を起こしやすい幾つかの異種の疎水性ホモポリアミノ酸の間においても相互作用が見られたことから、凝集体の形成には疎水性相互作用自体も大きく関与していることが明らかとなった。また、ポリアラニン(29残基)同士においての比較的強い相互作用が見られたので、さらにいくつかの長さ(6、18、29残基)で試してみたところ、ポリアラニンの長さ依存的な相互作用が見られた。18残基同士では相互作用は見られなかった一方で、29残基と18残基の間では相互作用が見られたことから、一定の長さを超えた(生理的に存在しない長さの)ポリアラニン鎖がそれ以下の(生理的に存在する)長さのポリアラニン鎖と異常な相互作用を引き起こす可能性が示唆された。このことは、いくつかのポリアラニン伸長疾患で見られるドミナントネガティブの効果が、長いアラニン鎖が正常長のポリアラニンに対して作用している結果であることを示唆している可能性がある。現在、7、10、15、23、30、35残基のポリアラニンを持つコンストラクトを作製し、それらを用いて、ポリアラニンの長さ依存的な構造変化・相互作用について、さらに詳細な解析を行っている。
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Research Products
(1 results)