2005 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカツメガエル胚の初期発生におけるアクチビン応答遺伝子の探索と解析
Project/Area Number |
05J11586
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
本間 幹啓 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | アクチビン / BENI(未発表) / 原腸陥入運動 / Xbrachyury / 核移行シグナル |
Research Abstract |
本研究ではアクチビン濃度依存的に発現する初期応答伝子を探索し、機能解析を行うことを目的とした。様々な濃度のアクチビンAを中期胞胚(stage 8.5)から切り出したアニマルキャップに添加し、処理後早い時期に、経時的にmRNAを抽出した。マイクロアレイでmRNA量を定量的に解析し、発現量が変化する新規遺伝子BENI(未発表)を特定した。BRASTP検索したところ、BENIに相同なアミノ酸配列が近縁種のトロピカリスだけでなく、ヒト、マウス、ラット、ミドリフグにおいて見出された。いずれにおいても、機能に関する報告はなかった。RT-PCRによって調べたところ、BENIは原腸胚初期(stage 10)から遊泳幼生期(stage 45)まで発現していた。また,ホールマウントin situハイブリダイゼーションによって調べたところ、原腸胚では動物極側の表皮全体に発現していた。BENI mRNAの過剰発現による機能獲得実験や、アンチセンスmorpholinoを使った機能阻害実験を行って胚発生における表現型を観察した。その結果、BENIが原腸陥入運動に関与していることが示唆された。アニマルキャップアッセイにより、初期中胚葉遺伝子の発現に対する影響を調べた。BENI mRNAの過剰発現によって汎中胚葉マーカーであるXbrachyuryの発現が抑制されることが示唆された。BENIアミノ酸配列には核移行シグナルが存在した。蛍光タンパク質EGFPとの融合タンパク質をコードする遺伝子を作成し、そのmRNAをマイクロインジェクションして細胞局在を観察した。BENI-EGFPタンパク質は核に局在し、一方で、核移行シグナルを欠失したBENI-ΔNLS-EGFPタンパク質は細胞全体に局在した。
|
Research Products
(3 results)