2006 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカツメガエル胚の初期発生におけるアクチビン応答遺伝子の探索と解析
Project/Area Number |
05J11586
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
本間 幹啓 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | アクチビン / BENI / 原腸陥入運動 / Xbrachyury / 核移行シグナル |
Research Abstract |
様々な濃度のアクチビンAを中期胞胚(ステージ8.5)から切り出したアニマルキャップに添加し、処理後早期に、経時的にmRNAを抽出した。マイクロアレイでmRNA量を定量的に解析し、発現量が変化する新規遺伝子BENIを特定した。BLASTP検索の結果、相同なアミノ酸配列が近縁種トロピカリスだけでなく、ヒト、マウス、ラット、ミドリフグでも見出された。いずれも、機能に関する報告はなかった。RT-PCRによって調べた結果、BENIは未受精卵から尾芽胚期(ステージ34)まで発現していた。また、ホールマウントin situハイブリダイゼーションによって調べた結果、原腸胚では表皮全体に発現していた。BENI mRNAの過剰発現による機能獲得実験やアンチセンスモルフォリノ(BENI-MO)を使った機能阻害実験を行った結果、胚の体軸が屈曲する表現型を示した。アクチビンの誘導作用によるアニマルキャップの伸長に対するBENIの影響を調べたところ、BENI mRNAの過剰発現により伸長は阻害され、BENI-MOでは伸長は促進された。これらの結果はBENIが原腸陥入運動に関与していることを示唆している。初期中胚葉遺伝子の発現に対する影響を調べたところ、BENI mRNAの過剰発現によって汎中胚葉マーカーであるXbrachyuryの発現が抑制された。内中胚葉マーカーMix. 1や背側中胚葉マーカーであるgoosecoidおよびchordinの発現は変化しなかった。BENIアミノ酸配列にはN末端側およびC末端側それぞれに推定核移行シグナルが存在した。蛍光タンパク質EGFPとの融合タンパク質をコードする遺伝子を作製し、そのmRNAを微量:注入して細胞内局在を観察した結果、BENI-EGFPタンパク質は核に局在した。核移行シグナルを欠失したBEM-ΔNLS-EGFPタンパク質は細胞全体で観察された。
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Research Products
(3 results)