2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J11685
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古泉 達矢 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 阿片 / 国際関係 / 香港:台湾:澳門:イギリス / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
平成19年度上半期には、昨年度までに収集した史料の読解を進める一方、日本国内の各史料館を訪問し、史料の収集に努めた。東洋文庫では、モリソン文庫に収録されている阿片関係文書、および昨年度までに閲覧することのできなかった文献等を調査・収集した。他方、19世紀から20世紀への転換期における香港の阿片関係の資料が、台湾総督府関係の史料にも収録されていることを知り、後藤新平文書から必要な史料の収集に努める一方、台湾総督府文書の閲覧のために、国内において目録の確認等、必要な下調べを行った。さらに、台湾への阿片供給に関連して、イギリスの日本関係外交文書を、東京大学総合図書館、および横浜開港資料館で閲覧・収集した。 このような国内における調査を経て、8月から9月にかけてほぼ1ケ月間、台湾、香港、そして澳門へと渡航し、各地にて資料の収集を行った。台湾では、台北にて台湾大学をはじめ、複数の図書館を利用、さらに南投市では国史館台湾文献館を訪問し、台湾総督府関係文書の調査・収集をおこなった。さらに香港では香港大学図書館と香港歴史档案館を訪問、澳門では澳門歴史档案館にて、資料を収集した。 下半期には、これらの史料の読解を進める傍ら、イギリズにおける再調査の準備を進め、2008年1月から3月にかけて調査を実施した。まずロンドンでは、国立公文書館をはじめ、アジア・アフリカ研究院の文書館を訪問し、中国関係の外交文書、およびChina Association関係文書等を閲覧・収集した。さらにオックスフォードでは、ローズハウス図書館において、香港総督経験者、および香港勤務経験のある植民地官僚の個人文書を、閲覧・収集した。 これらの成果を公表するため、香港・澳門関係資料に関する紹介を執筆したほか、滋賀大学経済学部ワークショップにて、香港における20世紀初頭の阿片商社に関する研究を発表、貴重なコメントを得た。
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Research Products
(2 results)