2006 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ流体デバイス内における流動現象解明と設計への応用
Project/Area Number |
05J11743
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
篠原 恭介 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | マイクロ流体デバイス / マイクロPIV |
Research Abstract |
今年度も引き続きマイクロ空間における3次元3成分の流速度分布計測システムの開発に従事した。昨年度達成した、3次元2成分(x, y, z, u, v)に加え、面外成分(w)の計測粘度向上を行った。時間方向に連続する両像の相関係数の追跡により面外速度と相関係数の線形な関係があることをシミュレーションにより確認し、現在実験に応用し始めた段階である。具体的には、斜めに一定角度で固定されたマイクロチューブ内に蛍光微粒子を流した。流動を高速度カメラで撮影しパラメータをシミュレーションと同様に設定して面外成分(w)を算出する。シミュレーションと傾向が一致するかどうかを検討し、一致しない場合はさらに要因を考察し再実験を行った。現在解析中であるが、定性的には実験とシミュレーションの傾向の一致を確認している。 また、昨年度までに得られた知見であるマイクロ空間内での液/液界面の安定性を利用してフラーレンC_<60>結晶の合成場を設計することに応用した。結果、針状、ロッド状、チューブ状、樹状、球状、星型などの多様な形態を持つフラーレン結晶の結晶多形現象のスクリーニングとバルク形状が制御されたアモルファス薄膜の合成に成功した。さちにマイクロ空間において合成されたフラーレンC_<60>結晶はアルコール溶媒との溶媒和物を形成し、これが発光特性に大きく関わってくることが示唆された。今後磁性や生体適合性などの新たな機能化に挑む予定である。
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Research Products
(3 results)