2006 Fiscal Year Annual Research Report
星のコアの自転重力崩壊と超新星爆発、ガンマ線源の起源
Project/Area Number |
05J11806
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
滝脇 知也 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 超新星爆発 / ガンマ線バースト / 中性子星 / マグネター / ジェット / 磁気流体力学シミュレーション |
Research Abstract |
今年度発見されたGRBO60218-SN2006AJは観測結果と理論予測をつき合わせると、中心天体は中性子星になると考えられている。通常の超新星よりも激しい爆発を起こすためには直感的には強磁場中性子星であるマグネターがこの爆発現象のセントラルエンジンと考えるのが自然である。この状況は我のシミュレーションの状況に酷似しており、ある種のガンマ線バーストの起源は私の研究で解明できるかもしれない。昨年度完成特殊相対論的計算コードを開発、完成させた。その結果、長時間安定な計算が可能になり、自転磁場の違う様々なモデル計算した。(論文作成中) 観測技術の進歩により、宇宙で最初に作られた星が間接的に議論可能となってきた。本研究では世界に先がけ、宇宙初期に作られた非常に重い星の自転磁気重力崩壊のシミュレーションを行った。今までは単純にブラックホールにつぶれるだけだと考えられていたこの現象だが磁場が強い場合にはジェット状の爆発が起こることを示した。(PASJ受理処理中) ガンマ線バーストの中心で回転エネルギーをジェットのエネルギーに変換するメカニズムはニュートリノの対消滅か強力なトロイダル磁場かはいまだ決着のつかない問題である。ニュートリノも磁場も扱える計算コードにてシミュレーションして、磁場駆動が優勢であることをしめした。(APJ) 超新星爆発の爆発メカニズムで有力視されるニュートリノ加熱は、原子核との散乱断面積によって効率が変わってくる。近年、原子核がパスタ上になったとき散乱断面積が変化することが分かったので、それを回転星の重力崩壊に応用した。(Physical Review C)
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Research Products
(2 results)