2005 Fiscal Year Annual Research Report
Plane-wave背景時空の行列理論を用いたM理論の解析
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05J11846
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三塚 由浩 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | M理論 / BMN行列模型 / ゲージ・重力対応 |
Research Abstract |
統一理論として期待される超弦理論に対して現状の摂動論的な理解を超えて非摂動論的な定義を与えるという大目標に向けて、11次元超重力理論のPlane-wave解を背景場として取る,M理論の行列模型(Plane-wave行列模型)の非摂動的な性質の有無の検証を試みた。超弦理論の非摂動的な定義には背景場に対する陽な依存性は無はずであるという期待から、plane-wave行列理論の背景場を通常の物に対してある種の座標変換を施したものに対しても同様に行列模型を決定するための計算を行い、通常の背景場の場合との間に古典的な作用の段階で相違点が現れることがわかり、一見、非摂動的な性質として期待される模型の性質が他の座標系での模型でも再現できるかどうかは非自明である事がわかった。また昨年度中に超重力理論の解析からplane-wave行列模型が記述する物理の一部を包含し、超弦理論の非摂動的な性質の情報を含んでいると期待される、超重力理論の広いクラスの古典解を分類する枠組みが他研究者らによって開発されたのを受けて、その枠組みをより拡張してplane-wave行列模型と記述する共通部分が広げられる可能性に着目し、その第一段階としてゲージ理論と重力の対応関係が最も解明されているIIB超重力理論の場合に対応するN=4四次元超対象ゲージ理論の演算子の性質から示唆を得ることによって、それらの枠組みを本来理論が持っている直行群全体に拡張する計算手法の開発を進めた。
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